SOPTECとうほく2023は東北地区印刷協議会(青森、岩手、秋田、山形、福島、宮城県印刷工業組合)、SOPTEC とうほく2023実行委員会主催の東北地区最大の印刷展示会です。今年は宮城県仙台市にて2023年7月13日(木)・14日(金)の2日間開催されました。
今年のテーマは『社会の激変に立ち向かう印刷業』。
新型コロナウィルスの流行、デジタル化による紙離れ、諸資材やエネルギー価格の高騰など、業界を取り巻く環境が急変する中、印刷会社様が変化に対応するため、一歩踏み出す手助けとなることを目指し、様々な印刷機材や加工機、ビジネスアイデアが集う場となりました。
今回Print Compass編集部では、SOPTECとうほく2023に出展したリコージャパンブースをご紹介しますので是非最後までご覧ください!
今年のブーステーマは「色」!
今年のリコージャパンブースは印刷会社様の業務とかかわりの深い“色”をコンセプトとして、ビジネスに直結するアイデアを2つのコーナーに分けてご紹介しました。
1つ目は攻めの“色”と題して、CMYKの枠にとらわれない色表現で印刷会社様の売上アップに繋がるヒントをご紹介。
もう1つは守りの“色”と題して、印刷現場で発生する基準に合った色を出すための色調整、クライアント企業との間で発生する色合わせ作業など、高品質な印刷物をいつでも・誰でも作り上げるための適切な環境・色管理のソリューションをご紹介しました。
当日のブースの様子
(左側:攻めの“色”コーナー 右側:守りの“色”コーナー)
それでは、各コーナーの展示内容を見ていきましょう。
攻めの“色”表現で売上アップ! 特色トナーが使えるRICOH Pro C7210
最初に注目を集めていたのが、CMYKの他に5色目の特色トナーが使用できるRICOH Pro C7210です。
RICOH Pro C7210の特色トナーはホワイト・ネオンピンク・ネオンイエロー・ゴールド・シルバー・クリア・インビシブルレッド・抗菌クリアと8種類揃えており、それぞれの“色”をうまく活用することで、より販促効果の高い印刷商材を生み出すことが可能となります。
ブース内では、RICOH Pro C7210の実機のご紹介とともに特色トナーを活用したチラシ・DMをCYMKのみで作ったチラシ・DMと比べて販促効果にどのくらい差がでるのか、リコージャパン自ら実証実験を行った結果をご紹介しました。
ネオンピンクトナーを使ったチラシ(左)とCMYKのみを使ったチラシ(右)
ゴールドトナーを使ったセミナー案内DMとCMYKのみを使ったセミナー案内DM
当日のブースでは足を止めじっくりとご覧いただき、「特色を使うだけでこんなに見映えや効果が変わるの!?」「特色トナー活用すると差別化提案ができそう!」「自社の商材にもすぐに活用できそう」などご好評をいただきました。
また、RICOH Pro C7210は特色が使えるだけでなく、多種多様な用紙対応力も兼ね備えています。その特徴をご覧いただくため、ブース内では様々な印刷メディアと特色による色表現を組み合わせた訴求力の高い印刷商材を展示しました。
ネオンカラーを活用した印刷サンプル
透明素材×ホワイトトナーを活用した印刷サンプル
蒸着紙×ホワイトトナーを活用した印刷サンプル
なお、2023年9月11日に今回ご紹介したRICOH Pro C7210の後継機種として、さらに用紙対応力や使いやすさを強化したRICOH Pro C7500が新発売!詳しくはぜひ下記新商品ページにてご覧ください。
中でも注目を集めたのがユポ・サクションタック・アウトドアと特色トナーを組み合わせたオリジナルラベルです。
ユポ・サクションタック・アウトドアと特色トナーを組み合わせたラベルサンプル
ユポ・サクションタック・アウトドアは合成紙ユポの裏面に吸着層があるメディアで、平滑な面に何度も貼って剥がせるという特徴を持っています。
剥がし跡が残らない、何回でも貼り直せるユポ・サクションタック・アウトドアラベルサンプル
ブース内では、全国屈指の酒どころが多い東北地区にちなんで酒瓶にユポ・サクションタック・アウトドアで作ったオリジナルラベルをご紹介しました。
RICOH Pro C7210と特色トナーを活用することで各銘柄のイメージに合わせた多彩な色表現が可能となるだけでなく、特別な日に送る顔写真入りのオリジナルラベルを作ってプレゼントするなどの小ロットでのビジネス獲得も狙えるため、更なる売上アップに繋がるのではないでしょうか。
実際にご覧いただいた方からは「オリジナルラベルの酒瓶はすぐにクライアント企業に提案ができそう」「剥がし後が残らないので空き瓶の回収がしやすくSDGsの提案にも使えそう」など付加価値アップの提案やSDGsに繋がる提案などのビジネスチャンスに活用できそうという声をいただきました。
POD機で缶バッジ!? 透明素材×ホワイトトナーで売上アップ
攻めの“色”表現で売上アップに繋がるビジネスアイデアからもう一つ。オリジナル缶バッジビジネスを来場者の方にご紹介しました。
子どもから大人まで手軽に身につけられ、目につきやすく、価格的にも手軽に購入しやすいというメリットから「缶バッジ」がスポーツチームのグッズやキャラクターグッズとして人気が高くなっています。
缶バッジを活用することで、チラシやポスター等の販促物の提案だけでなく、集客提案やグッズ販売の提案が可能となります。
そんなオリジナル缶バッジをRICOH Pro C7210と加工機を活用することで印刷会社様も簡単に制作できます。
RICOH Pro C7210を使って制作したオリジナルご当地缶バッジ
豊富な用紙対応力と特色のホワイトトナーが使えるRICOH Pro C7210であれば透明なPET素材にも鮮明に色をのせることができます。
それにより、手間をかけずに色鮮やかな絵柄を印刷することが可能です。また、専用の加工機を使うことであっという間にオリジナル缶バッジが完成します。
RICOH Pro C7210を使って印刷した缶バッジの絵柄(ホワイトトナー使用)
専用の加工機を使って簡単にオリジナル缶バッジが作れます
ブース内ではオリジナル缶バッジのご紹介とともに手作り体験コーナーを設置し、来場された方にも実際に制作していただきました。
体験をされた方からは、「ご当地缶バッジは新しい付加価値提案として使えそう」「缶バッジづくりは一緒に体験できて楽しいし、インバウンドにも人気があるので自社クライアント企業に提案できそう」など、自社の新規ビジネス獲得の足掛かりとして活用できそう、新しい顧客獲得に繋がりそう等という声を多くいただきました。
他社との差別化提案や今までの提案にプラスオンして付加価値を加えることができる"オリジナル缶バッジ”ビジネスをぜひ検討されてみてはいかがでしょうか。
守りの“色”管理で印刷現場の仕事を効率化と高品質を実現! 色管理ソリューション
次に守りの“色”コーナーでは、自社の売上拡大を狙うための土台づくりに必要な“色”管理にまつわる展示を複数行いました。
1つ目は印刷現場で必ず発生する印刷物の色見本合わせ作業を効率化することができるRICOH Auto Color Adjusterです。
RICOH Auto Color Adjusterはクライアント企業から支給された色見本とPOD機で出力する印刷物の色を合わせる作業を誰でも短時間で行うことができます。
これによりカタログに掲載されている製品の色や人肌・背景の色など、今までは熟練のオペレーターの方が時間をかけて行っていた作業を効率化することができ、クライアント企業からいただく色味に関する要望にも素早く対応が可能です。
ブース内では、RICOH Auto Color Adjusterの実機デモをご覧いただき、「この作業が自動化できるのは本当に助かる!」「こんなに簡単に色調整ができるなんて!?」「今まで特定の人に負担がかかっていたトーンカーブ調整作業が軽減できそう!」などと大好評をいただきました。
色見本合わせ前:部屋の壁面の色が若干異なる
色見本合わせ後:RICOH Auto Color Adjusterを使用すれば短時間で色合わせ作業が可能に!
この他にもRICOH Auto Color Adjusterは、各POD機の状態に合わせたICCプロファイルを生成し、機種間の色差を効率的に抑制することができる「かんたん色調整」という機能も持っています。
オペレーターの方には嬉しい機能が満載ですので、興味関心のある方は是非ご連絡ください。
RICOH Auto Color Adjusterコーナーの様子
色管理ソリューションからもう一つ。多くの方が立ち止まっていたソリューションがRICOH EH 環境センサーです。
印刷物の品質や適切な色を出力するためには、印刷現場の温度や湿度を一定に保ち、印刷機や用紙を管理することが重要になってきます。
そこで活用できるのがRICOH EH 環境センサーです。このソリューションは「温度」「湿度」「CO2濃度」などのデータを全自動で取得し、その結果をパソコンやタブレットなどから確認することができます。
また、室内の光で発電と充電ができ、測定データもBluetooth®で一定間隔で自動送信されてくるため、電池交換や配線なども不要。いまの環境にそのまま設置が可能なところも非常に大きなポイントとなっています。
RICOH EH 環境センサーとRICOH EH Sensor Cloud:ダッシュボード画面
実際にご覧いただいた方からは「温湿度管理はやらないといけないと思っていたのでこれは簡単に始められそうでありがたい」「遠隔でも部屋の状態を見られるのはすごく便利!」など自社での活用方法を考えられている方が多く見受けられました。
手軽に始められる印刷物の品質を維持するのに大切な守りの“色”管理RICOH EH 環境センサーをぜひ一度自社でお試ししてみてはいかがでしょうか。
オフセット機に負けない“色”表現で新しいビジネス獲得! RICOH Pro Z75
今回の展示会ではPOD機だけでなく、オフセット機に匹敵する“色”表現や品質の印刷物が出力可能なリコーのインクジェットプリンターの印刷サンプルも展示しました。
その中でも特に大盛況だったのがB2+サイズ対応の枚葉インクジェットプリンター「RICOH Pro Z75」のサンプル展示コーナーです。
2023年度中の発売を予定しているRICOH Pro Z75はB2+のサイズで最高4,500枚/時の生産性※に加えて自動両面印刷可能となっており、今までオフセットで請けていた印刷ビジネスのデジタル化を促進するだけでなく、DMのバリアブル印刷などオフセットでは難しかった中・小ロットの新しいビジネス獲得にも繋げることが期待できます。
- ※片面印刷時の最高印刷枚数となります
実際にサンプルを見た方からは「オフセットと同等の色見だと思う」「デジタル機導入についてはいずれ考えなければいけない課題で、このクオリティであれば将来的なオフセット機の置き換え検討ができそう」「今までの仕事にさらに付加価値を加えた提案ができそう」などオフセット機をお持ちのお客様からも高評価をいただきました。
リコー初の枚葉インクジェットプリンター「RICOH Pro Z75」に関しては今後詳しい情報が分かり次第お届けいたしますので、ご期待ください!
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付加価値提案に使える!印刷会社×リコージャパン 集客力アップソリューション
ここまで“色”をテーマに「攻め」と「守り」に分けて様々なソリューションをご紹介してきましたが、今回のリコージャパンブースでは印刷会社様のノウハウを活かし、集客効果アップを狙える新しいビジネスアイデアもご紹介しました。
それがこのプロジェクションバナーです。
プロジェクションバナーはUVインクジェットメディアに印刷したバナーで、一部が透過式のスクリーンになっています。
このバナーとリコーの超単焦点プロジェクターと組み合わせることで、静止画のバナーの中に動画コンテンツを表示させることができ、今までのポスターやデジタルサイネージとは違った訴求による、お客様の足止め効果抜群のソリューションです。
今回、ブース内にプロジェクションバナーを設置したところ、多くの来場者に足を止めていただき、人通りの多いところでも集客効果が高いことを証明できたソリューションとなりました。
実際にご覧になられた方も「これなら既存の紙の提案にプラスオンして一緒に提案できそう」「既存のビジネスを活かしつつ新しい提案ができそう」など、印刷会社様の新しい武器としてご活用を検討いただいている方がいらっしゃいました。
静止画バナー×動画コンテンツという、印刷会社様のコンテンツ企画・制作力を活かした他社とは違った提案が可能となるプロジェクションバナーを新しい事業としてご検討されてみてはいかがでしょうか。
まとめ
以上、SOPTECとうほく2023のリコージャパンブースをご紹介いたしました。
今年の展示会は「社会の激変に立ち向かう」のテーマの通り、デジタル技術などを活用した新たなビジネスアイデアが多数紹介され、来場者は自社の売上アップや業務効率化に関する情報に熱心に耳を傾けている様子が感じられました。
リコージャパンでは印刷会社様の先のクライアント様へより大きな価値提供が可能となるビジネスアイデアを今後も情報提供してきたいと考えております。引き続きよろしくお願いします。
また、今回ご紹介した内容に関して、詳しく知りたい!実機デモを見てみたい!などのご要望がございましたら、お気軽にこちらの問い合わせフォームよりご連絡ください。
▶詳細ご説明やデモ、サンプルのご相談など、お気軽にご連絡ください!
今後もPrint Compass編集部では、各地域で開催している展示会情報をレポートしていきますのでぜひお楽しみにしてください!