業務を効率化する
2023/12/19
いまさら聞けない? 可変印刷業務を効率化するバリアブル印刷ソフトとは
名刺や伝票印刷をはじめ、個人向けにカスタマイズした販促物においても価値を発揮するバリアブル印刷。ひとりひとりの手に渡る紙メディアの魅力が見直される中で、デジタル媒体とはまた違った特徴のある手法として注目を集めています。
しかし、そんなバリアブル印刷のメリットは知っていても、時間やコストがかさんでしまったり、ミスやクレームが生じたりして、積極的に進められていないという印刷会社も多くいるのが現状です。
そこでこのコラムでは、バリアブル印刷の用途や魅力を改めて解説。さらに、バリアブル印刷の効率や品質を大きく向上するバリアブル印刷専門ソフトの機能や導入メリットをお伝えします。
ノウハウの実践方法をまとめた
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バリアブル印刷のニーズが高まっている理由とは?
紙メディアの一部の内容を1枚ずつ変えてプリントする、バリアブル印刷。ひとりひとりに合った情報を届けて販促物の訴求効果を上げたり、名刺や伝票などの印刷効率を向上できるのが、大きな魅力です。紙に代わるメディアの種類が増える中でも、名刺やダイレクトメールの印刷物の数は大きく減っていないという声も多く、カスタマイズされ、ひとりひとりの手に渡る印刷物の価値が高まっていることがわかります。
バリアブル印刷は、次のような印刷物の制作で力を発揮しています。
- ダイレクトメールの宛名印刷
- ダイレクトメールの一部の内容を顧客ごとにカスタマイズした印刷
- 名刺印刷
- 店頭用の商品POPやプライスカード
- 顧客ごとにデザインをカスタマイズしたチケット
- 伝票のナンバリング印刷
- 写真や画像のデザインをカスタマイズしたカレンダー
バリアブル印刷ソフトウェア FusionPro での印刷例
バリアブル印刷は、それぞれの顧客に合った情報を届ける効果的なマーケティングや、オリジナル印刷物による顧客満足度のアップ、または事務作業の効率化などの目的で、幅広く活用されています。
印刷会社のビジネスに欠かせないバリアブル印刷。でもこんな困りごとが……
印刷会社のクライアントにとって、紙の印刷物の魅力を高める手法として有効なバリアブル印刷。では現在、印刷会社はどのような方法でバリアブル印刷を行っているのでしょうか。
可変部分の印刷のため、オフセットで台紙を印刷した後にオンデマンドでの追い刷りを行っているケースや、印刷データもエクセルやアクセスなどのオフィスソフト差し込み印刷機能で対応しているケースもあります。そんな方を悩ませるのが、バリアブル印刷に関する次のような課題です。
- ①作業の属人化
限られたベテラン印刷工がバリアブル印刷を行っていて、技術がブラックボックス化されている。ノウハウの継承や、バリアブル印刷のビジネスの仕組み化ができておらず、将来的にどう伝えていくべきか悩んでいる。 - ②ミスによるクレームやコスト増
レイアウトの崩れや組版のミスを目視でチェックしているため見落としが発生したり、目視では確認不可能なバーコード・QRコードの取り違えによるクレームや刷り直しコストが増えている。 - ③ソフト操作の効率性が低い
今、使っているデータ生成ソフトは、データ処理に時間がかかる。また、1件のデータの修正のたびに全データを生成し直す必要があり、多くの時間や人手を要している。
また、DMの宛名印刷に必要な人名用の特殊な漢字が印字できず、困っている。
メリットや付加価値の大きいバリアブル印刷をクライアントに積極的に提案したいものの、このような課題から、ビジネス拡大への壁を感じている印刷会社も多いのではないでしょうか。
現場の「困った」を解決するバリアブル印刷ソフト
これらの困りごとを解消して、印刷会社のビジネス拡大や業務効率化をサポートするのが、バリアブル印刷ソフトウェアです。
バリアブル印刷ソフトウェアとは、バリアブル印刷用のデータをスムーズに生成できるツールです。ひとつひとつに文字や画像、バーコードなどの異なる情報を組み込んだ印刷物のデータをスピーディに作成できるため、ひとつのジョブとして効率的に印刷することができます。
バリアブル印刷ソフトには、次のような機能や特長があります。
- ①可変データの作成がスムーズ
ソフトウェアにエクセルなどのリストを取り込むだけで、可変部分を含むバリアブル印刷物のデータを簡単に作成できる。可変部分を変更したい際は、エクセルなどの元データを修正することで、すぐに印刷データ全体に変更を反映できる。 - ②バリアブル印刷の業務効率化
バリアブル印刷に特化したソフトウェアは余分な処理動作をしないため組版データの生成がスピーディ。可変データ作成をサポートする機能もあるため、作業者の負担も軽減され、業務効率化につながる。 - ③アラート機能がトラブルを予防
組版時の文字化けやオーバーフローなどのエラーを検知して組版の時点でストップする機能があるため、印字間違いによる重大クレームや印刷工程でのミス発覚によるヤレの発生や手戻りを減らせる。
このような、可変印刷を効率化する機能が充実したバリアブル印刷ソフトウェアは、印刷会社が、クライアントに新しい価値を提供するための強力なツールです。
近年、特にコロナ以降では、DMなどの販促物において、大量ロットを印刷したバラまき型ではなく、ターゲットを絞り込んだ小ロット型に変えて販促効果を高めよう(費用対効果をアップしよう)、という動きが多くのクライアント企業で起きています。デジタル印刷で小ロット対応できているものの、データ生成で課題があって仕事を受けにくい、となるとせっかくのビジネスチャンスを逃す可能性も出てくるため、今後バリアブル印刷ソフトウェアの重要性はさらに高まっていくのではないでしょうか?
また、働き方改革の機運が高まったり、人材確保の難易度が上がっている昨今では、労働環境の改善や効率化はどの会社様にとっても頭を悩ませる課題です。バリアブル印刷の効率化が、その改善策のひとつとなるでしょう。
バリアブル印刷ソフトウェア FusionPro での印刷例
バリアブル印刷ソフトウェア活用の成功事例
DMや、個別のお客様へのご案内冊子等の印刷から発送を主業とされる東京都内のA印刷様では、従来は支給された封筒やDM台紙に対してモノクロプリンターで追い刷りを行う仕事を請け負っていました。仕事のボリュームとしては、1件あたり数百件という重要顧客向けDMや数千件のフェア案内などが月平均10件ほどでした。
しかし市販の文書ソフトを使用して宛名を印刷していたため、印字位置調整によるヤレが発生したり、差し替え発生時にクライアントからの台紙の供給待ちが発生したりしている、という課題が…。
従業員の負荷軽減や業務効率化の必要性を感じた社長様は、バリアブル印刷ソフトウェアの導入を決断。オンデマンドプリンターを使って台紙と宛名を同時に印刷することが可能となったため、印字位置調整の手間が無くなり、万一のトラブルの際も白紙から生産が出来るため手待ちの時間も発生しなくなりました。また、以前は特定の作業員だけが文書ソフトを使って宛名を印刷していましたが、現在では、デザイナーやDTPオペレーターといった複数の工程作業員がバリアブル印刷に交代で関わることができるようになり、属人化の解消と、複数の作業員による効率的な運用が実現しています。
また、単純な宛名印刷だけでなく「DMのデザインから台紙のカラー印刷まで」を一括で請けられるようになり、業務単価も向上しました。
バリアブル印刷ソフトウェアを起点とした取り組みが、効率化はもちろん、ビジネス拡大や働き方改革・従業員満足度向上にもつながっているという好事例です。
まとめ
ここまで、バリアブル印刷の魅力や、バリアブル印刷を効率化する方法をご紹介してきました。印刷現場の働き方や、皆さんのビジネスのお困り事を解決するヒントを見つけられたのではないでしょうか。
「そうは言っても、高額なバリアブルソフトを導入するのは難しい…」
「新しいソフトウェアの使い方をイチから従業員に学ばせるのは気が引ける…」
もしそのような懸念をお感じの方がいらっしゃれば、「FusionPro VDP CREATOR」がオススメです。高いデータ処理性能とシンプルな操作性を持ち、Adobeのプラグインとして動作するため使い慣れたインターフェースで使用可能、というバリアブル印刷ソフトウェアです。
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