2022年度最新版:リニューアルされた「ものづくり補助金」を徹底解説

2022年度最新版:リニューアルされた「ものづくり補助金」を徹底解説

設備投資のための補助金として定番化している「ものづくり補助金」。印刷業界でも数多くの事業者が活用しています。昨年実施された申請(5次~9次締切)でも約300社が採択されています。

昨年までは新型コロナウイルス感染症による環境変化への対応を図る特別枠制度が名称を変えて継続してきましたが、約2年続いた新型コロナウイルス感染症がやや落ち着きを見せる中、2022年度においてはいよいよアフターコロナへ舵を切るための取り組みへの支援が中心となる制度変更が打ち出されました。

本コラムでは、2022年度実施分における制度変更内容や、新たな特別枠における印刷業界での活用可能性について解説を行います。

ノウハウの実践方法をまとめた
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目次

2022年度のものづくり補助金におけるポイント

  • 2021年(5次~9次採択まで)で約300件の印刷関連事業者が活用!
  • POD設備+ITのセット投資での採択が多数ある!
  • 2022年5月申請分(10次締切)からルールが大きく変更なので要注意!

1. ものづくり補助金の概要と2022年の変更ポイント

「ものづくり補助金」は、令和元年補正予算に国が「中小企業生産性革命推進事業」に対して3,600億円の予算を付けた3つの補助金の中のひとつになります。まずは簡単にその内容について確認してみましょう。

ものづくり補助金の概要

ものづくり補助金の概要

ものづくり補助金活用に求められるポイント

申請にあたり、国がどのように補助金を活用してほしいと思っているか、を知るのは大切なことでしょう。ものづくり補助金の要綱によると、下記3点が求められているポイントです。

  • 生産性向上に向けた取り組みであること
  • 革新的なサーピスの開発、革新的な生産プロセスの改善であること
  • 設備投資をおこなうこと

申請書を書く際には、これらのポイントを満たしているか、という点に注意していきましょう。「生産性向上」「革新的」という部分については第五章で詳しく記載させていただきます。

2022年度における変更ポイント

大きな変更は、
①従業員数により補助上限額が変わるようになった
②コロナ特別枠が廃止され新たな特別枠が創設された
という2点です。

  • 1.従業員数により補助上限額が決定

    → 5人以下750万円、6~20人1,000万円、21人以上1,250万円で区分

  • 2.通常枠の補助率1/2(※再生事業者・小規模は2/3)

    → 通常枠でも再生支援中の企業・小規模事業者は2/3

  • 3.赤字企業の優遇措置新設

    →「回復型賃上げ・雇用拡大枠」として補助率2/3へ

  • 4.DXへの取組支援新設

    →「デジタル枠」として補助率2/3へ

  • 5.Co2削減への取組支援新設

    →「グリーン枠」として補助上限UP(最大2,000万円)+補助率2/3へ

各類型における要件や追加で必要な提出書類については下記の通りです。

類型 要件 類型ごとに必要な
提出書類
従業員数別
補助金額
補助率
通常枠 革新的なサービス開発・生産プロセスの改善 通常の提出物のみ 5人以下:750万円
6~20人:1,000万円
21人以上:1,250万円
1/2
小規模は2/3
回復型賃上げ・雇用拡大枠 業況が厳しいながら賃上げ・雇用拡大に取り組むこと
  • 応募締切時点の前年度の事業年度の課税所得がゼロで、常時使用する従業員がいる事業者
■ 確定申告書

別表一

別表四

受信通知

(e-TAXで申告している場合のみ)

5人以下:750万円
6~20人:1,000万円
21人以上:1,250万円
2/3
デジタル枠 DXに資するサービス開発、またはデジタル技術を活用した生産プロセス・サービス提供の改善
  • 経産省「DX推進指標」を活用し、IPAに「自己診断結果」を入力提出
  • IPA実施の「SECURITY ACTION」の宣言を実施
  • 【様式3】デジタル技術等取組状況(加点項目)
    IPA=独立行政法人情報処理推進機構
5人以下:750万円
6~20人:1,000万円
21人以上:1,250万円
2/3
グリーン枠 Co2削減に資する製品・サービス開発、または炭素生産性向上を伴う生産プロセス・サービス提供の改善
  • 経産省「エネルギー起源二酸化炭素排出量等計算ツール」を活用し、【様式2】「炭素生産性向上等の取組」を作成
5人以下:1,000万円
6~20人:1,500万円
21人以上:2,000万円
2/3

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2. 気を付けたい、申請対象外となるケース

ものづくり補助金を使いたい、と思っても申請できないケースがあります。下記3パターンについて、自社が当てはまらないか確認しましょう。

  • 過去3年間に2回以上ものづくり補助金の交付決定を受けた事業者
  • 大企業の子会社(みなし大企業)
  • 同一法人・事業者が同一の締切回において複数申請を行っている場合(重複案件)

特に③の重複案件に注意する必要があります。

<重複案件とは>

重複案件とは、親会社が議決権の50%超を有する子会社がある場合は、親会社・子会社は同一法人とみなされ、どちらか1社のみしか申請できないというものです。

親会社が議決権の50%超を有する子会社が複数ある場合は全てまとめて同一法人とみなされるため、兄弟会社・孫会社まで含めて1社しか申請できなくなるケースもあります。同一法人内での申請がないか、確認してから申請を進めましょう。

それではここからはものづくり補助金の申請にあたって必要なものや、電子申請の方法について見ていきましょう。

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3. 申請にあたって必要なもの

ものづくり補助金の申請にあたって基本的に必要なものは以下の通りです。

  • 事業計画書
  • 賃金引上げ計画の誓約書
  • 直近2年間の決算書
  • 法人事業概況説明書(従業員数の確認資料)
  • 導入設備の見積書
  • 見積書提出は、申請時は任意ですが提出した方が採択後の手続きが円滑です

本コラムでは、申請時によく質問のあがる「①事業計画書」「⑤導入設備の見積書」について詳細に見ていきたいと思います。

事業計画書

申請する事業の内容を説明する事業計画書は、事業者が所在する各都道府県の事務局である「ものづくり補助金総合サイト」からWord形式でダウンロード(参考様式1 事前計画記載項目)できます。記載が必要な内容は、下記6項目です。

《記載内容》

  • 1応募者の概要等
  • 2事業内容
  • 3これまでに補助金又は委託費の交付を受けた実績説明(申請中の案件を含む)
  • 4経費明細書
  • 5資金調達内訳
  • 6労働者名簿

ものづくり補助金総合サイトのウェブサイトはこちら
https://portal.monodukuri-hojo.jp/index.html

事業内容については、ものづくり補助金の活用で求められる【生産性向上】【革新性】に則しているかどうか、が重要です。こちらの詳細は第五章「申請にあたって考えるべきポイント」をご覧ください。

また、Print Compassでは事業計画書の詳細な書き方が記載された「ものづくり補助金虎の巻」を無料でダウンロードいただく事が可能です。ぜひ下記リンクから入手して、ご活用ください。

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導入設備の見積書・カタログ

見積書は、取得時に有効期限を長めにしてもらうのがおすすめです。具体的には、公募採択発表日の1か月程度にしておくと良いでしょう。これにより、採択時において有効な見積書であるのと同時に、採択後の交付申請にも使えるものとなりますので、重複して見積書を採取する手間を省くことができます。

なお、採択後の交付申請時には相見積を含めて2通提出する必要がありますので、可能であれば申請時に相見積も採取しておくとスムーズです。

<相見積の考え方>

相見積書でよく誤解されるのが、申請した設備とは異なるメーカーの見積書(同等機種)を採取しなければならないという考え方です。補助金でいう相見積とは、申請した設備と同じ機種(同一機種)の見積書を別の事業者から採取するという考え方です。

以上が申請時に基本的に揃える書類になります。それでは次に、申請の方法について見ていきましょう。電子申請が必須となったため、その登録方法を含めて説明します。

4. 電子申請の方法について

ものづくり補助金総合サイトを使った「電子申請」

まず、ものづくり補助金の申請等では「gBizID」の取得が必要になります。「gBizID」を取得すると各種行政サービスの利用が可能になります。

今回のものづくり補助金では「ものづくり補助金総合サイト」という補助金申請システムを使用しますが、申請時に「gBizID」で取得したID/パスワードが必要になります。

【電子申請システム「JGrants」】

「gBizIDプライム」のアカウント取得

「gBizIDプライム」アカウントの取得について簡単に解説します。
まず https://gbiz-id.go.jp/top/ にアクセスしていただき「gBizIDプライム」の登録を行います。

「gBizIDプライム」のアカウント取得

登録には、①申請書、②印鑑証明書(発行日より3か月以内の原本)が必要になります。また、申請書をダウンロードするにあたり、法人番号、法人名/屋号、所在地、代表者名、代表者生年月日、アカウントID(メールアドレス)、SMS受信用電話番号を入力する必要がありますので、あらかじめご準備ください。入力完了後、申請書をダウンロードします。

申請書の記載内容が印鑑証明書の内容と異なっていないか確認の上、代表者印を押印し、①申請書・②印鑑証明書を「〒530-8532 GビズID運用センター宛」に郵送します。2週間程度で登録したメールアドレス(ID)宛に「登録申請受付のお知らせ」が届きます。案内に沿って登録を完了させてください。逆に言えば、登録まで2週間程度が必要になりますので、ご注意ください。

ものづくり補助金電子申請への登録

ものづくり補助金の電子申請は、従前の紙に記載していた項目がそのままログインした登録システムヘの入力を行うイメージとなっています。

《申請入力項目》

  • 1応募者の概要1(所在地・役員構成等)
  • 2応募者の概要2(経営状況)
  • 3事業内容(事業計画書の本文)
  • 4実績説明(これまで受けた補助金等)
  • 5経費明細表・資金調達内訳(投資額等)
  • 6その他加点項目(賃上げ・認定計画等)
  • 7労働者名簿(小規模事業者のみ)

上記を入力した後に、添付資料をPDFにしてアップロードし、確認用PDFを出力して申請ボタンを押すことで申請が完了します。

申請締め切り直前はアクセスも集中するため、早めに申請を行いましょう。また、申請時には申請書類の確認用PDFー式を印刷出力しておくのがおすすめです。以前採択時に、申請書類が電子版しかなく記載内容が確認できないといったトラブルもありました。

以上が申請の方法になります。それでは、次に実際に事業計画を作成するにあたって検討すべき申請のポイントについて説明します。

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5. 申請にあたって考えるべきポイント

ものづくり補助金に申請するにあたっては、下記2つのポイントに則した計画になっているかに留意する必要があります。このポイントは通常枠・特別枠とも共通です。

  • 革新性のある事業かどうか
  • 生産性向上が図られるか

それぞれどういうことか見ていきましょう。

革新性のある事業かどうか

ものづくり補助金では2つの事業分野から選択して申請を行います。

  • 「試作品開発 生産プロセス改善」:革新的な試作品開発 生産プロセスの改善
  • 「サーピス開発 新提供方式導入」:革新的サーピスの開発 サービス提供プロセスの改善

いずれの類型においても、「革新的な開発であるか」が重要な審査ポイントとなっています。革新的、について公募要項では明確な記載はありませんが、参考になる考え方として経営革新計画における「新事業活動」の定義を紹介します。

<経営革新計画における「新事業活動」5つの区分>

  • 1 新商品・新サービスの開発
  • 2 新サービスの開発又提供
  • 3 商品の新たな生産又は販売方式の導入
  • 4 サービスの新たな提供方式の導入その他の新たな事業活動

(中小企業等経営強化法第2条第7項より)

これらの記載をみると、新たな商品・サービス自体あるいは販売方式など、新たなビジネスとなること、が「革新性」に繋がるものと思われます。ただし、自社にとって新しい事だとしても、他社で既に実施が相当進んでおり一般化している事業では、革新性が高いとは見なされない点には留意する必要があります。

生産性向上が図られるか

もう一つの要件である「生産性向上」においては、以下の指標が示されています。

  • 補助事業者全体の付加価値額(※)が9%以上向上(年平均3%×3年の場合)
  • 補助事業者全体の給与支給総額が4.5%以上向上(年平均1.5%×3年の場合)
  • 付加価値額=営業利益+人件費+減価償却費

これらの成果目標は事業終了後3年~5年間での指標です。会社としての利益向上と、従業員の給与向上に繋がること、というのが大きなポイントになります。

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6. 侮れない加点項目

ものづくり補助金では、申請事業の優秀さの評価とは別に、いくつかの加点項目が設けられています。申請事業者の会社としての取り組みが評価に繋がる、ということです。

「加点」と言っても、実はデータで見ると採択率に大きな影響を与える要素となっています。
下記の表は、ものづくり補助金・第9次締切における加点の個数と採択率の関係性を表したものです(出典「ものづくり補助金総合サイト」)。

ものづくり補助金・第9次締切における加点の個数と採択率の関係性

右に行くほど加点の数が多い申請者となりますが、赤の線グラフを見ての通り、加点の数が増えるごとに大幅に採択率が上がっているのが分かると思います。特に0個~2個の間は上り幅も大きくなっているため、ぜひ2個程度の加点を押さえるよう検討してみてください。

この加点項目は、適宜変更が加わるため、最新の情報はものづくり補助金サイトでご確認ください。本コラム執筆時点で最新の11次採択(2022年8月)では、以下のような加点があります。

《加点要件》

  • 1成長性加点

    有効な期間の「経営革新計画」の承認を取得した企業

    ※ 経営革新計画についてはこちら

  • 2政策加点

    ① 創業 第二創業後間もない企業 (5年以内)

    ② パートナーシップ構築宣言を行っている事業者

    ③ 再生事業者(中小企業活性化協議会の支援を受けて再生計画を策定している事業者)

    ④ 「デジタル技術の活用及びDX推進の取組状況(様式3)」(デジタル枠のみ)

  • 3災害加点

    有効な期間の事業継続力強化計画の認定を取得した事業者

  • 4賃上げ加点等

    ④-1:「事業計画期間において、給与支給総額を年率平均2%以上増加させ、かつ、事業場内最低賃金を地域別最低賃金+60円以上の水準にする計画を有し、従業員に表明している事業者」、又は、「事業計画期間において、給与支給総額を年率平均3%以上増加させ、かつ、事業場内最低賃金を地域別最低賃金+90円以上の水準にする計画を有し、従業員に表明している事業者」

    ④-2:「被用者保険の適用拡大の対象となる中小企業・小規模事業者等が制度改革に先立ち任意適用に取り組む場合」

    ※ 実務的には多くの申請が④-1となっています。

11次採択から加わった要件である、<2.政策加点-④>「デジタル技術の活用及びDX推進の取組状況(様式3)」(デジタル枠のみ)について少し詳しく説明します。こちらは、事業者がどのようにデジタル技術活用またはDXの取組を実施しているか、具体的な取り組み内容を記載させる書類となっています。

取り組み内容は下記4つのうち、いずれか1つ実施していることで良いとされています。

  • 1.経営の方向性及びデジタル技術等の活用の方向性の決定
  • 2.経営及びデジタル技術等の活用の具体的な方策(戦略)の決定
  • 3.戦略を効果的に進めるための体制の提示
  • 4.「DX推進指標」における定量指標(人材)の設定

なお、1~3については「ホームページまたは公開文書(アニュアルレポート・統合報告書・ITレポート・CSRレポートなど)に掲載されていること」が要件となります。自己申告だけでなく公開する必要があるため、やや手間を要するものとなっています。

4の「DX推進指標」は特別枠の1つであるデジタル枠の申請において必須となります。定量指標の記入については『任意』となっているため、人材の箇所のみ記入することで加点の対象となります。

ITシステム構築の取組状況

7. 減点項目にも注意が必要

第六章では加点項目の重要性を見てきましたが、逆に減点項目についても確認しておきましょう。主な減点項目については下記のものがあります。

《減点要件》

  • 1.応募締切日から過去3年間に、ものづくり補助金の交付決定を1回受けている事業者
  • 2.繰越欠損金で課税所得が控除されることにより課税所得ゼロの要件に合致する事業者
    (回復型賃上げ・雇用拡大枠の申請の場合のみ)

1においては、昨年度の第8次締切から、過去3年間に2回以上交付決定を受けた事業者は申請対象外になる、など複数回交付を受けた事業者に対しては厳格化の傾向です。そのため、過去3年間に1回交付を受けている事業者においては、減点分を加点で補うなどの対策が必要になります。

第9次締切における交付回数と採択率の関係は下記のようになっています(出典は「ものづくり補助金総合サイト」)

第9次締切における交付回数と採択率の関係

過去1回交付があるだけで採択率が20%ほど下落している事実が分かると思います。逆に言えば、まだ採択されたことがない、という会社にはチャンスとも取れます。

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8. 新たに加わった特別枠における申請想定例・留意点

令和3年度補正ものづくり補助金からは、これまで実施されてきたコロナ特別枠が終了し、新しい特別枠が設定されています。ここでは実際に申請する際の留意点や、想定される申請例について取り上げます。

回復型賃上げ・雇用拡大枠の申請例

コロナの影響等により業況が厳しい中、懸案事項であった印刷物の高付加価値化に着手。デジタル印刷機の導入で少量多品種ながらも単価の高い受注にシフト。業況を回復させることにより従業員の賃上げを実現させる。

想定事例:回復型賃上げ・雇用拡大枠

<回復型賃上げ・雇用拡大枠の留意点>

  • コロナの影響を受けたことによる初年度の賃上げ目標の据え置きが対象外(初年度から賃上げ実施の計画が必要)
  • 補助事業を完了した事業年度の翌年度3月末時点で給与支給総額または事業場内最低賃金の増加目標のいずれか一方でも達成していない場合、補助金交付額を全額返還

賃上げまたは雇用拡大を前提とした特別枠であることから、3年~5年の補助事業完了後に必ず賃上げをしている必要がある点に注意が必要です。

デジタル枠の申請例

DXを進めることで、生産体制の自動化を推進し生産性を向上する。また情報の一元化で社外協力先との連携を強化し、生産プロセスの革新を図る。

想定事例:デジタル枠

<デジタル枠の留意点>

  • 単にオフセット印刷(アナログ)からデジタル印刷機へ入れ替えるといった内容や、EC・デジタル保管など単なるサービスの電子化は対象とならない

業務フロー全体から見たデジタルへの革新や、自社内にとどまらないデジタル化・データ共有化といった視点で考える必要があります。

グリーン枠の申請例

炭素生産性(付加価値額÷エネルギー起源CO2排出量)の削減のため、生産手段の省エネ化を図ると同時に、環境配慮製品の提供を行う事により付加価値の向上を両立させる。

想定事例:グリーン枠

<グリーン枠の留意点>

  • エネルギー起源CO2排出量の計算を設備導入前(基準年度)と設備導入後(補助事業終了後1年目)と比較するための計算を提示する必要がある

グリーン枠は他の枠と異なり、炭素生産性の1%向上を計画に盛り込む必要があります。そのため、設備導入前後のエネルギー起源CO2排出量の計算を行い、比較を行います。なお、エネルギー起源CO2排出量の計算については経産省から「エネルギー起源二酸化炭素排出量等計算ツール」が公開されていますのでご参考ください。
https://www.meti.go.jp/policy/economy/kyosoryoku_kyoka/jigyo-tekio.html

いずれの事例についても単なる設備投資に留まらず、事業の革新性と生産性向上を実現させる内容となっている点が重要です。

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9. 補足:ものづくり補助金と同時に活用できる税制措置

公的支援として、補助金を活用した設備の場合においても設備投資関連の税制を活用することは可能です。ここでは特別償却または税額控除の申請ができる税制および固定資産税を免除する制度を紹介します。

中小企業経営強化税制 中小企業投資促進税制 固定資産税特例
必要な事業計画 経営力向上計画 なし 先端設備等導入計画
計画提出先 経済産業局 なし(確定申告時に税務署へ書類提出) 各市区町村
対象となる税制 所得税・法人税 所得税・法人税 固定資産税
税制の内容 特別償却100%または税額控除10% 特別償却30%または税額控除7% 固定資産税の3年間最大ゼロ

10. 2022年度の公募のスケジュールについて

2022年度の公募スケジュールについては、10次採択までが応募終了となっており、次回は8月18日締め切りの11次採択となります。下記スケジュールを確認いただき、応募に間に合うように申請書類や電子申請の準備をしましょう。

2022年度の公募スケジュール

※出展元:全国中小企業団体中央会「ものづくり補助金総合サイト

まとめ

  • 申請にあたっては「革新性」と「生産性」を軸にした事業を構想すること
  • 加点/減点項目や、「特別枠」の要件に注意
  • まずは自社の現状課題を整理することで申請の方向性を決めておくこと

いかがだったでしょうか。ものづくり補助金は、これから新たな取り組みをスタートし自社を発展させたいという印刷会社にとって非常に魅力的な制度です。是非要点を押さえて、うまく活用していきましょう。

今回Print Compassでは申請時に必要なものをまとめたチェックリストと申請時に重要な事業計画書の具体的な書き方の虎の巻をお役立ち資料として用意しました。無料でダウンロード可能となっておりますので、補助金をこれから活用してみたいという方は是非チェックください。

ものづくり補助金資料
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また、POD機の導入などによる具体的なものづくり補助金の活用についての相談をご希望の方は個別にお打合せさせていただくことが可能です。お問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。

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■監修

株式会社GIMS 中小企業診断士 寶積 昌彦 様

株式会社GIMS
中小企業診断士
印刷業界専門コンサルタント 寶積 昌彦 様

立命館大学卒業後、ハマダ印刷機械株式会社入社。

各種印刷機、CTP等関連機器等多岐にわたる機械の営業担当を経て、営業管理・推進業務を担当。市場調査や製品開発企画とプロモーション、仕入商品・部材の調達管理や販売・製造台数の予測などの業務に従事。

その後、グラビア印刷会社の朋和産業株式会社に入社し、大手コンビニエンスチェーン、大手カフェチェーンの軟包材の営業を担当後、中小企業診断士として独立。独立後は公的機関の委嘱による中小企業支援を行う傍ら、印刷業界専門のコンサルティングを行う株式会社GIMSにも参画し印刷・製本会社の経営支援に従事している。

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