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2021/09/30
2021年版!クライアント企業の発注担当者“500人”に聞いた いま印刷会社に求める姿とは!?
「クライアント企業の担当者って、印刷会社や印刷物について実際のところどう思ってるんだろう?」
そんなことを考えたことはありませんか?
とはいえ、いざクライアント企業の担当者様に面と向かって「本音」を聞くのは難しいものですよね。
そんな思いにこたえるべく、昨年2月にPrint Compass上で公開したコラム記事『<大公開!>クライアント100社に聞いた「印刷会社に求める姿」とは』は、累計20,000回以上の閲覧をいただき、実際の担当者の声を集めたお役立ち資料も800件以上のダウンロードをいただくなど、大きな反響をいただきました。
あれから1年半。Print Compass編集部では改めてクライアント企業の担当者様にアンケートを実施いたしました!
第2弾となる今回はさらにスケールアップし、「クライアント企業の発注者“500人”に聞いた、印刷会社に求める姿とは!?」ということで、前回のアンケートの5倍の人数に調査を実施。また設問内容も、新型コロナウイルス禍やそれに伴うデジタル化の進行加速など、昨今の印刷会社様の懸案事項にもフォーカス。いま印刷会社の皆様が知りたいと思うような、クライアント企業の担当者の「生の声」を集めました。
厳しい社会情勢下においても事業拡大や新規案件獲得を成し遂げるための「Compass(指針)」として、ぜひ活用いただければ幸いです。
ノウハウの実践方法をまとめた
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<紙とデジタル編>紙からデジタルに変わってどんな変化がある?
今回のアンケートで下記2つの質問を行いました。
- 1、最近「紙」から「デジタル」に変えた印刷物はありますか?
- 2、「紙」から「デジタル」にしたことにより、どんな変化がありましたか?
それぞれの回答が下記のとおりです。
印刷物別にみると、DM・チラシ・カタログなどはそれぞれ30%程度がデジタル化しており、コロナ禍において印刷物の一定量がデジタルに流れていることが分かります。一方でデジタル化での変化については費用対効果が良くなったという声が大きいのは予想通りとして、逆に「費用対効果が悪化した」「手間が増えた」という意見も一定数ありました。「デジタルも万能でない」「紙の良さもあった」、という感覚はクライアント企業も持っているのではないでしょうか?
デジタル化はもちろん進んでいるのは間違いありませんが、デジタルは万能ではありません。そのことはコロナ前からデジタルに強い会社から発信されていましたが、コロナ禍で多くの企業がデジタル化を加速度的に推進したいま、より多くのクライアント企業が感じ始めているのではないでしょうか。
印刷会社としては紙とデジタルそれぞれの強みをしっかり把握し、クライアント企業の目的に合わせて使い分けを提案できること、さらに先を見れば“紙だけでなくデジタルも提案できること”がクライアントには望まれるかもしれません。
また紙の販促物に、デジタルには無い付加価値を加える、という事も「紙を使う理由」を望むクライアント企業にとっては非常に重要で、そこを提案できる印刷会社は差別化に繋がるのではないでしょうか。
<クライアントが求める印刷物編>紙の販促物に求める優先順位は?
さて、次はクライアント企業が「印刷物に求めること」を見ていきましょう。
今回のアンケートでは、印刷会社様がよくクライアント企業より求められるといわれる3つの要素、「品質」「コスト」「販促効果」のうち、どれが本当に一番求められているのか、について聞いてみました。
その答えが下記のグラフです。
ご覧いただいた通り、圧倒的大差で「販促効果」が最も求められている、という結果になりました。
前章で見たように、多くのクライアント企業は、紙とデジタルをしっかり使い分けたい、紙だからこそできることは何か、と考えています。そんなクライアントにとっては、「コスト」や「品質」よりも、「この印刷物はどんな効果を生むのか」ということが一番の関心事になっています。デジタルが効果測定しやすいメディアだから、という点も多分に影響していることは想像に難くありません。
特に経営層では、70%以上が販促効果を最優先に求める、という回答になっているのは興味深い結果です。
印刷会社の皆様がクライアント企業とこれからも良好な関係を築くためには、「印刷物の質」「安さ」という価値だけでなく、顧客の求める販促効果にどう応えるかを考えなければならないと思われます。そのためには自社ならではの紙もデジタルも交えた販促効果の出る提案を模索していく必要があるでしょう。
また販促効果を求めるということは、当然「どうやって効果を測定するの?」という課題にもあたるはずです。そこに対する効果を用意することは印刷会社の今後において重要になるかもしれません。
<コロナ禍での変化編>紙の販促物は今後戻しますか?減らしたままですか?
次の章では、コロナ禍での変化について見ていきましょう。印刷会社様がコロナ禍で大きな変化の影響を受けているように、クライアント企業も様々に変化しています。
リモートワークの加速、Web・デジタル販促の導入などの結果、「印刷物の発注を減らした」という企業は多いかと思います。ではそのような企業は、新型コロナウイルスが落ち着いたのち、元のように印刷物を使いたいと思っているのでしょうか?
それについてアンケートで聞いてみましたので結果を見てみましょう。
元のように戻したい!という担当者が一定数以上いたのは非常に喜ばしいことです。ただ一方で、現在の社会情勢下で印刷物を減らした、という方のうち半数以上の約55%、全体で見ても40%超の回答者が「現在の社会情勢下で紙の販促物を減らしたが、今後も紙の販促物は減らしたままで問題ない」と述べています。
デジタル化の流れに伴い、「とりあえず多めに刷っておこう」「大量にばら撒き型のチラシやDMを印刷しよう」という顧客は大きく減少している、と言えそうです。
印刷会社にとっては、仮にコロナ禍がある程度収まったとしても、「全体のパイが減る紙の販促物において、いかに付加価値つけて獲得するか」「紙だけでないビジネスも拡大するか」にということを考えなければいけなくなるのは間違いなさそうです。「いま顧客が求めていることは何か?」を常に考えて提案する営業スタイルが求められるのではないでしょうか。
<これからの印刷会社編>印刷会社がどういったことまでやってくれると嬉しいですか?
最後の章では、これからの印刷会社にクライアント企業の担当者が何を求めているか、どんなことをやってくれると嬉しいと思っているか、について見ていきたいと思います。
下記アンケート結果をご覧ください。
ARなどの付加価値提案や紙以外の販促物の提案、さらには販促物の効果測定など、ただ印刷するだけでない「販促効果UP」にまつわるサービスを希望するクライアント企業が回答者全体の71.2%と非常に多くを占めました。
前の章でもクライアントが印刷物に求めていることは「販促効果」という結果が出ていましたが、紙に限らず印刷会社の皆様には「販促・情報伝達のプロフェッショナル」としての姿が求められているのではないでしょうか。ただ「刷る」だけではなくクライアントの売上拡大をサポートする「ビジネスパートナー」と言い換えてもいいかもしれません。
何のための印刷物なのか?誰のための印刷物なのか?
そういった視点で「顧客の求める」印刷物を提案することができれば、ほかの会社と差別化できるのはもちろん、クライアント企業との強い信頼関係を構築することができそうです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。コロナ禍においてクライアント企業の担当者がどのようなことを考えて、紙の販促物や印刷会社の皆様に何を求めているのか、様々な視点から見てまいりました。
今回のコラムで記載させていただいた考察は、あくまでPrint Compass編集部視点のものです。ぜひそれぞれの印刷会社様がそれぞれのクライアント企業の担当者様のことを思い浮かべていただき、データをもとに今後の進む方向について一考いただければ幸いです。
コラムでご紹介したアンケート結果は全体のまだまだ一部ですので、ぜひすべての結果をご覧いただきたく思います。アンケートの完全版は下記リンクよりダウンロードいただけますので、ご参考ください!