売上アップを目指す
2024/12/04
POD機×LIMEXで実現する差別化提案で売上アップを目指そう！
印刷業界が直面する課題の中で、環境への配慮と効率化は大きなテーマとなっています。また、印刷会社は既存の紙への印刷だけでなく、新しい価値ある制作物を提供していくことも必要とされているのではないでしょうか？
そこで本コラムでは、印刷業界の中でも認知が広がっている「LIMEX Sheet」を活用した課題解決について、考えていきたいと思います。
クライアントが外注先やパートナー企業選定にSDGs対応が求められる昨今、注目されているプラスチックや紙の代替となる新素材「LIMEX」についてPOD機でできることも含めお伝えします。
ノウハウの実践方法をまとめた
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1. LIMEXとは
LIMEXとは、炭酸カルシウム（石灰石）などの無機物を50%以上含む、プラスチックや紙の代替となる新素材です。最も特徴的なのは、「石灰石」を主原料としている点です。石灰石は、地球上に豊富に存在する、日本でも自給自足できる鉱物資源です。また、LIMEX Sheetは一般的な紙と比較して、製造工程で森林資源を使用せず、水の利用量を約97％削減し、資源の保全に貢献することができます。
LIMEX素材を活用した用紙であるLIMEX Sheetは、「耐久性・耐水性」がある素材のため、ラミネート加工をしなくても屋外や水を利用する場面で活用できます。印刷物の制作業務としても、ラミネート加工が不要なので、後処理工程を削減できることはもちろん、外注に出している場合、発注から納品までの待ち時間や、複数の業者とのやり取りにかかる手間が削減でき、納期の短縮につながります。コスト面でも、自社で加工を行うことで、外注費用を大幅に削減できることが期待されます。
さらに、メディア自体がしっとりとした風合いがあるため、手に持った時に高級感があり、目新しい印刷物を作りたいクライアントへの提案としてもおすすめです。
特に、環境配慮を意識している企業への提案や、特別感を出したい印刷物の企画提案の際には候補に挙げられる素材と言えるでしょう。
また、LIMEX Sheetを使用した印刷物には、LIMEXのロゴマークや訴求表示、LIMEXを使用したことによる環境負荷の低減効果を掲載することが可能なため、それを企業のPRやIRに活用できます。
LIMEXロゴマークの一部であるシンボルは、ISO14021（国際標準化機構）タイプⅡ規格に準拠した環境ラベルとして、環境省が運営する「環境省ラベル等データベース」に登録されています。
- ※LIMEXロゴマークについての詳細は【参考】に記載があるのでご参照ください。
2. 実績多数、印刷メディアとしての機能性
そんな石灰石を主原料としたLIMEXについて、どのように活用されているのか見ていきましょう。
現在、10,000以上（事業所数含む）の企業や自治体でLIMEXを使用した製品が採用されており、もしかすると皆さんも一度は目にしたことがあるかもしれません。具体的には、飲食店で使用されるメニュー表やPOP、店頭の電飾ディスプレイ、施設のガイドブックや掲示物、小売店のレジ袋、化粧品容器など、その用途は多岐にわたります。
前述した通りLIMEX Sheetは耐水性・耐久性が高いという特徴があるため、飲食店でのメニュー表など耐水性・耐久性を求める印刷物に最適です。水がこぼれたり汚れたりしても、簡単に拭き取ることができます。
自社で印刷・ラミネートを行うよりも印刷会社様にまるっと外注した方がコストダウンや業務効率化に繋がる場合も多くあるようです。また、ラミネート加工（特にPP貼）をした場合、剥離した部分から水や油が入り、劣化することがありますが、そういった心配もありません。
さらに、LIMEX Sheetは、RICOH ProCシリーズなどのPOD機で印刷可能な素材でもあるため、昨今の多品種・小ロット化、バリアブル印刷などのクライアントのニーズに合わせて提供することも可能です。飲食店の例で考えると、季節によって変わるメニューなどを素早く必要部数だけ印刷したり、店舗ごとに異なるメニュー表やPOPを提供するという事がPOD機では可能になります。加えてバリアブルといった面では、LIMEX素材ならではの高級感を活かした名刺の作成もオンデマンド印刷に適したものになります。
3. LIMEX×POD機で生み出す価値
前章では、LIMEXの使用用途についてご説明しましたが、ここではLIMEX Sheetを素材として活用することによる印刷会社や発注するクライアントのメリットについて、改めてまとめました。
耐水性/耐久性と特別感
LIMEX Sheetは耐水性と耐久性に優れており、屋外での使用や繰り返し使用される印刷物に適しています。長期間の保存が必要な印刷物や、外部環境にさらされる印刷物でも耐久性があるため、顧客満足度も向上します。また、なめらかな手触りと特別感があり、プロモーションやブランディングにおいて、高級感の演出や目新しい印刷物を提供できます。
SDGsへの貢献や環境への配慮
LIMEXを使用することで、競合他社との差別化が図れます。持続可能な素材を採用することにより、環境に配慮した企業としてのブランドイメージを強化でき、顧客に対するアピールポイントにもなります。また、環境に配慮することが重視される市場や業界に対して、新たな顧客層を開拓することできます。特に環境関連のキャンペーンやイベントなどにおいて、LIMEXを活用することで競争優位性を持つことができます。
コスト削減と価格の安定性
昨今では、印刷用紙の値上げに加え、電気料金や物流等に影響する原油価格も高騰してきているかと思いますが、「LIMEX Sheet」は、そういった価格の変動が少なく、原料の価格上昇による影響を受けにくいといった特徴もあります。下記グラフにもあるように、生産体制の強化も相まって、2021年以降でLIMEX Sheetの価格は低下傾向となっています。
以上のようなメリットは、クライアントの関心事としても合致しています。
Print Compass編集部で実施した「印刷会社が知りたいクライアント担当者の声500人に聞きました！」というアンケートで、どのような印刷物の外注に関心があるかをクライアント企業の発注者に聞いたデータがこちらです。
最も興味関心が高かったのは「高級品質、目を引く新しい印刷物に関心がある」が全体の約40％。さらに近年話題になる事が多い 「SDGs関連、環境配慮」で、約35％の発注者が関心ありと回答しました。
このアンケート結果からも分かるように、「クライアントの関心事」と「LIMEXの特徴・メリット」が合致していることが分かります。LIMEXを活用することで、SDGsに関わるブランディングや販促キャンペーンのチラシ・パンフレットなどの印刷物は、大手企業や自治体を中心にニーズが今後さらに高まってくると予想され、印刷会社様のビジネス拡大のチャンスと言えそうです。
アンケート結果をご覧になりたい方は、こちらのページよりご確認ください。
▶「クライアント企業の発注担当者“500人”に聞いた いま印刷会社に求める姿とは！？」アンケート結果の資料ダウンロードはこちら
ちなみに、RICOH Pro Cシリーズをご利用の場合、LIMEX Sheetを印刷するための用紙設定がすでにデータベース上に登録されているため、複雑な印刷設定の手間をかけずにすぐにLIMEX Sheetを使った印刷ビジネスを始める事ができます。
機種によっては、ゴールドやシルバー、ホワイトといった特色トナーを活用する事ができるため、通常のCMYK印刷では表現できない鮮やかで独特な印刷物を作成することができます。LIMEXの風合い＋特色でより目をひく訴求力の高い印刷物になり、よりクライアント企業の関心を得られ、価格競争にならない提案が可能です。
4. 「LIMEX Sheet」の具体的事例
前章では、LIMEXにすることのメリットについてご説明しましたが、こちらでは、LIMEX Sheetを使ってどんな提案ができるかについて具体的な活用事例をご紹介します。
吉野家様 メニュー表
牛丼チェーンの吉野家様では、LIMEX製のメニュー表を採用されています。
水資源の保全という環境性能だけではなく、LIMEXは耐水性のある素材でもあるため、「汚れてもすぐに拭き取れる」「手触り感が良い」など、機能面に対する店舗スタッフからの好意的な声もいただいています。
日光国立公園 冒険手帳
環境省発行の冊子や、山形市発行のウォーキングマップなど、環境性能と機能性を評価され、各官公庁でも採用が増えています。
環境省の発行する「日光国立公園 冒険手帳」は、公園内の魅力を楽しみながら学習する事ができる小中学生向けに作られた手帳です。
子どもたちが公園の自然の中で、雨に濡れたり、泥で汚れたりしても、破れず使える耐水性、耐久性を評価されLIMEXが採用されております。
▶プレスリリース
蔵王トレッキングガイドマップ
また、山形市、山形市観光協会、蔵王温泉観光協会が共同発行する「蔵王トレッキングガイドマップ」もLIMEXが採用されています。
雨だけでなく雪の環境でも利用可能な耐水、耐久性を有している点と、蔵王トレッキングコースが「JAPAN ECO TRACK」に登録されており、豊かな自然を守れるという点で、環境性能と親和性が高いLIMEX Sheetが採用されました。また、強度のある合成紙分野の中でもコストメリットがあった事が、採用の大きなポイントです。
▶プレスリリース
機能性が評価される屋外用途はもちろんの事、災害マップなどは、広げれば災害時に使用できるレジャーシートになったり、ブルーシート代わりになったりと、特性を生かした2次的な使い方もできます。市民の安全を守り、環境にも配慮されたLIMEX製災害マップとして、既に複数の自治体で採用されている実績もあり、需要は益々広がっています。
また、LIMEX Sheetは、折りや加工がしづらいと考えられる方もいるかもしれませんが、LIMEX Sheetは通常の合成紙と比べ加工がしやすく、事例にあるようなマップや、その他パッケージに使用することができます。
さらに、デジタル機で印刷することにより、短期イベントや改変が必要な印刷物に関しても、柔軟に対応する事ができます。
名入れや日付をいれることで、オリジナリティのあるアイテムを制作するというのはバリアブル印刷でよくあるニーズですが、そこにLIMEXを活用する事例として最近多いのが「賞状」です。
大会名、個人名をそれぞれ入れて印刷し、且つ耐水性と高級感を出すことができるため、より品質の高い賞状として、需要が増えてきています。
5. まとめ
いかがでしたでしょうか？印刷業界では認知が広がっている素材ですが、どういった素材で作られているのか、どのような特長を持っているのかというメディアそのものの話から、実際に使われている事例を読んでいただくことで、改めてビジネス拡大に活用できるイメージを持っていただけた方もいらっしゃるかもしれません。
POD機の優れた用紙対応力と多品種・小ロットの生産性と、LIMEXの新しい付加価値を組み合わせることによって、印刷会社様が自治体の入札案件を落札したり、SDGs関連キャンペーンの案件受注に繋がるなど、新たなビジネスチャンスの可能性が広がります。「印刷物の環境への対応に、何から始めればよいか分からない」といった課題を抱えるクライアントもまだまだ多く存在していますので、そういった課題を聞いたらまずLIMEXの提案を検討してみてもよさそうです。
さらに前述したような折り加工のしやすさなどの特性を活かして、自社の強みを生かした新たな商品開発もできそうです。多くの企業や自治体で採用実績がある素材なので、新商材としてクライアントへ提案する際にも、説得力を持ってお話いただけるのではないでしょうか。LIMEX×POD機の活用提案で、新たな価値訴求による案件獲得や利益率向上を狙えそうです。
文中でも触れましたが、RICOH Pro Cシリーズでは、LIMEXのプロファイル設定がすでに搭載されており、複雑な手動設定が不要で、すぐに印刷が可能です。
つまり手軽にLIMEXの印刷物を素早くクライアントに提案ができ、さらにデジタル印刷の強みでもある小ロット、多品種、短納期での対応で、クライアントのニーズを満たすことができるのです。
これまで環境対応に役立つメディアは、「扱いづらい」・「提案しにくい」と思っていた印刷会社様にとっては、手軽にチャレンジできるというメリットもあります。POD機×LIMEXで実現する差別化提案で売上アップを目指しましょう！
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POD機でのLIMEX Sheet印刷についてご興味がある方は、印刷サンプルもご用意しています。是非お手にとってどんな用紙なのかご覧ください。
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【参考】
「LIMEX」製品（「LIMEX」を使用し、製品全体で炭酸カルシウムなど無機物が50％以上（重量比）含まれる製品）には、LIMEXロゴマーク、LIMEX訴求表示で環境対応の姿勢を示すことができます。
※LIMEXロゴマーク、LIMEX訴求表示のご使用は、(株)TBMの許諾が必要です。
※(株)TBMは素材・製品を使用される事業者、購入される消費者に、正しくその環境性能を伝えるため、環境省の定める「環境表示ガイドライン」に則り、環境表示を実施しています。
「環境表示ガイドライン」はこちら
「LIMEXのページ」はこちら
詳しくはTBM HPをご覧下さい。
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